ロングボードの各名称と仕組みを知り、その特性を理解することで、ロングボードの醍醐味でもあるノーズライディングをより楽しもう。
今年こそ、サーフィンを始めたい方が最初に迷うのが自分のサーフスタイルをどこに持っていくのか?
ショートボードでアグレッシブに波を楽しむのもよし。
ロングボードで波に乗る感覚をまづは楽しむもよし。
今回はロングボードの仕組みと特性を知り選び方を各パーツごと説明して、ノーズライディングをスタイリッシュに楽しみキメる方法について紹介していきます。
ロングボードの仕組みと特性による選び方
サーフボードは全体のバランス、アウトラインで性能が決まると言われています。
ロングボードの各パーツそれぞれの役割を知っておくのもボード性能の理解に役立つはず。
ロングボードのノーズ・デザイン
ノーズライディングしやすいボードを求めるならば、ノーズ・ロッカーを抑えめにして幅も広く取り、ボリュームがあるノーズデザインがオススメです。
波からの揚力を得られるノーズ・コンケーブも効果大です。
ノーズ・コンケーブとは、ノーズのボトム面にある凹みのこと。
この凹みの役割はボトムに水流を作ることで、ノーズに浮力をつけノーズ・アクションを安定させる役割を担う。
ワイド・ノーズ
ノーズライディングを重視するスタイルに適しているのが、ワイド・ノーズ。
ナロー・ノーズ
マニューバを重視するスタイルに適しているのが、コントロール性能に優れるナロー・ノーズ。
ロングボードの長さ、幅、厚さで特性はどう変わる?
一般的にボードの長さ、幅、厚さの数値が小さいほど、ボードは動きます。
しかし、ロッカーの強弱や最大幅の位置、レールの形状やノーズとテールの厚さなどの要素も絡んでくるので、結局は全体のデザイン・バランスでしか性能は語れないのも事実。
ボードの長さは使用する人の身長や体重などにより、性能が変わるので自分の体形に合ったものを選ぶのがポイント!
ロングボードのテール・デザインそれぞれの仕組みと特性は?
テール・デザインにより、波の面への入りやすさと、波から受けるパワーが変わる。
テール・エリアが小さいほど波に入りやすく、大きいほど波のパワーを得やすくなります。
トロめの波にはパワーを受けやすいスクエア・テールがよく、幅の狭いラウンド・テールやラウンド・ピン・テールならスムーズなターンができます。
スクエア・テール
テール部分の浮力が強いので、比較的テイク・オフが早くて回転性も優れている。
ラウンド・テール
比較的幅が広いので、水の抵抗を受けやすく、波のサイズが小さい時は回転性に優れる。
ラウンド・ピン・テール
水からの抵抗を受けにくく、ターンがしやすいのが特徴のテール・デザイン。主に大波用として使われる。
スカッシュ・テール
最もスタンダードなテール形状で、クイックなターンがしやすいという特徴がある。
フィッシュ・テール
魚の尾びれのような形状をしているので、海面に踏み込みやすく、ターンがしやすい。
ウイング・フィッシュ・テール
ウイングはターンへのきっかけをつかみやすくし、フィッシュは小波での回転性に優れる。
ロングボードのレール・デザインそれぞれの仕組みと特性はどう違う?
サーフボードの側面をレールと言う。
レールは形状と向きによって区別でき、それぞれによって波面との摩擦や反発に変化が生じる。
よって、とてもデリケートな部分であると言える。
レールの厚さとエッジの立ち方が性能を左右します。
体重や脚力のない人は丸みのあるソフトで薄いレールがターンしやすく、クイックな動きを求める人はダウン・レールにエッジを効かせる方が向いています。
ロングボードの真ん中に通っている木は何?
ボードの真ん中に入っている木はストリンガーと呼ばれるボードの補強材です。
フォームに挟み込まれたストリンガーの役目は、ボードの強度を高め、2本、3本と入っていると強度は高まりますが、重さが増すので主にクラッシック系のボードに入るケースが多い。
斜めに入っていたりするのは、ファッション的な意味合いが大きいようです。
ロングボードのロッカー(反り)は何のためにある?
サーフボードの反りのことをロッカーと言う。
このロッカーがフラットだと、直進性が増しスピードがつき、ロッカーが強めの場合はターンによりスピードを得ることができる。
ロッカーの役目は波の曲面にボードがフィットし、コントロールしやすくなる。
波はそもそも曲面なので、ボードもその曲面に合わせてあげることで抵抗を減らし、コントロールしやすくしています。
一般的にはロッカーが弱い方が直進性と安定性が高まり、強ければ回転性が高まってボードを動かしやすくなります。
ロングボードのボトム・デザインで仕組みや特性は変わる?
ボトムは水の流れの調整役で、サーフボードの性能に大きく影響する部分です。
VEEボトムはボトム面が山型になっており、ターンを楽にします。
コンケーブはカーブ状の溝を水が後ろに流れて加速がつき、パフォーマンス系に向きます。
ラウンド・ボトムは水を逃すのでルースですが、逃げた水が上からサーフボードをホールドしてノーズライドが安定します。
ノーズ・コンケーブはスプーン状の溝に水が入って揚力がつき、ノーズを持ち上げてノーズライドをしやすくします。
これらをサーフボードの部位ごとに組み合わせてボトムが形成されます。
ロングボードのフィンって何のためについている?
フィンはサーフボードのコントロール性能に重要な役割を果たしている。
船でいう舵の役割で、付け替えれば乗り味に変化が生じる。
フィンは大きいほど直進安定性が増し、小さいほど回転性が増します。
シングル・フィン
シングル・フィンは直進性に優れ、ノーズを安定させることで、大きくスムーズなターンが可能となる。
シングル・スタビライザー
シングル・スタビライザーはクイックな縦の動きとターンが特徴で、マニューバ性に優れている。
ロングボードでノーズライディングをスタイリッシュにキメる!
なぜ、サーフボードの先端に立つことができるのか。
もちろんバランス感覚も重要だが、ノーズライディングするためのセット・アップがしっかりされているからだ。
サーフボードの上をウォーキングしてノーズライディングすることはロングボードでサーフィンをする醍醐味の一丁目1番地ではと思う人は多いのではないだろうか。
まづ、ウォーキングを始めるまでに、どういう準備をするかというと、サーフボードのレールをくわせながら、ノーズライディングしやすい波の中腹から上のポジションへと意識する。
そこからクロス・ステップでウォーキングするが、一歩目でいかにボードをしっかりと安定させるかが、成功のポイントである。
一歩目は波とボードの関係によって波側にステップする場合もあるし、ストリンガー付近にステップする場合もある。
ノーズライディングするためのボードの安定性を得るには、波が崩れるパワー・ゾーンにテール部分をロックする方法と加重とレール・ワークによって得たスピードを利用する方法がある。
しっかりとリップが飛んでブレイクする波であれば、前者のテールをロックさせる方法でノーズを狙いにいくのが理想的だ。
波が崩れてくるところは、最もノーズライディングに適したゾーンといえる。
そこにテールを持っていけば、ハング・ファイブして前足に加重したとしてもボードが下がることはなく、安定感とスピード感のあるノーズライディングが楽しめる。
ショルダーは張ってくるけどなかなかブレイクしてこない波であっても、加重とレール・ワークを駆使すればノーズライディングは可能だ。
重要なのはスピードを落とさないようテイク・オフし、波にレールをくい込ませることによって得た加速とボードの浮こうとする揚力を利用してノーズライディングすることだ。
ウォーキングの歩数は2歩か4歩だが、波のショルダーが張る距離とブレイクの状況によって変わってくる。
ノーズに足を置いたら、できるだけ長くそこにとどまりたいので、ボードのスピードをコントロールしなくてはならない。
そこには実に細かいレール・ワークと、前後の足への加重バランスの調整が必要となってくる。
一見何もしていないかに見えるノーズライディングには実に繊細な思考が張り巡りされているか体感するであろう。
レールを入れればノーズは波の浮力によってアップするし、外せばノーズが下がる。
前足加重はボードを加速させ、後ろ足加重はボードを減速させる。
このような繊細な調整を絶え間なく続けることによって、スムーズなノーズライディングができるのだが、一つとして同じ波は無いので、経験を積むことで自然と身体が覚え、見るからに優雅なウォーキングとノーズライディングが楽しめるはずだ。
ロングボードの仕組みと特性は?ノーズライディングをスタイリッシュにキメる!まとめ
ロングボードの仕組みと特性を知ることで、自分に合った最高の1本に出逢える良いですね。
ウォーキングとハング・ファイブやハング・テンのノーズライディングはサーフィンの楽しみであり、上手くできた日は楽しい一日になりますね。
綺麗な海でサーフィンを楽しめるのも地元関係者の日々の維持活動があることに感謝しながら、ルールとマナーを守り楽しんでいきましょう。
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